福島、終わりがみえないのに 

福島の旧警戒区域。再編されて、日中だけ入れるところもでてきましたが、帰宅困難区域に指定された富岡北部、大熊、双葉、浪江には、許可証がなくては入れません。

 

捕獲器に次々と入った浪江などの場所で、取り残された動物に給餌・給水・手術を続けて下さっているボランティアさんがいらっしゃいます。

飯舘村に繋がれたまま残された犬たちを世話されるボランティアさんたちもおありです。

福島市内にも多頭飼育崩壊現場があります。

 

福島はまだまだ終わっていません。

 

東京から、千葉から、群馬から、静岡、関西からも、なかには毎週のように通っている方たち。

福島に通うために転職までされた人もあります。

苦境にある生き物を見れば、私たちは人間としてそれを放置するわけにはいかないのです。

 

自分が自分でなくなる、無関心の自分を許せない、という思い、

他人がやらなければ自分が動くしかない、との責任感で、

皆さんほんとうに献身的な活動を続けて来られています。

 

一度であれ、目にしてしまったら。

 

事故から2年を経過し、救援本部の義援金は打ち切られた今、民間団体や個人ボラは自力で資金を集めて
福島での活動を続けています。

 

国をあげて取り組むべき問題が、民間への丸投げに終わっています。

地域猫の問題と重なります。

行政や土地の管理者が、保護も預かりも人手も資金繰りも、ボランティアに丸投げする構造です。

 

とても悲しい現実ですが、これが今の私たちの国のレベルということなのでしょう。

 

動愛法では、猫は飼い主のあるなしに拘わらず、愛護動物です。

動愛法の保護下にあります。

餌をやらないで衰弱させれば虐待です。

ましてや被災地の放浪犬猫なら、飼い主さんが探している可能性も高いのです。

 

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http://www.tomioka-town.jp/Files/2012/12/2240c263a6896a0ef7c78f63a9b4cf6e.jpg

避難指示解除準備区域

居住制限区域

そして帰宅困難区域

3つに再編成された富岡。

 

今年3月から、私たちはこの富岡で、「犬猫救済の輪」さんの後方支援として、給餌・給水・保護をお手伝いさせて頂いています。

nekonekoさん玲ちゃんがずっとがんばって月2で入ってくれています。

 

ちょうど、第一原発と第二原発の間あたりの猫たちを世話しています。

 

原発のなかで、汚染水の流出を防止するために働いていらっしゃる、下請けの下請けのそのまた下請けの、

現場作業員さんたちのことを思わずにはいられません。

ときどき、作業員さんを乗せた大型バスが、原発の方角に右折して、施設のほうに吸い込まれていきます。

 

この人たちの健康は?

経費の節減が重視され、危険手当もなく、誰がこの人たちの将来の責任をとるのだろう?

家族はどんな思いなのだろう?

 

いまや日当1万円、経費節減で熟練者はどんどんやめていき、ねじも回せない素人ばかり集まり、

危険な作業に従事させられているという記事を読むにつけ、この国は狂っている、と思うのです。

 

東電がきちんと対策をとって実施するよう、管理監督をすべきは国です。

が、それを怠っています。

 

だれも責任をとらないという狂気の事態。

 

これは、命の問題です。

そして、命は人間だけのものではないのです。

海にも山にも空にも命が生きています。

「現地視察でわかった もうなすすべなし――

福島原発のあふれ返る汚染水」(2013816日(15日発行)の日刊ゲンダイ)

 

福島第一原発では今も、放射能汚染水が海に流れ出ている。東電は泥縄式に岸壁近くの井戸から汚染水をくみ上げたりしているのだが、なにしろ、海に流れ込んでいる汚染水の量は半端じゃない。東電は遮水壁を作ったり、地下水の流入を防ぐべく、凍土方式の検討を始めているが、どれもこれも場当たりで、いい加減

で、福島県民を舐めているのか、と言いたくなる。

 そんな中、きのう(14日)、民主党の国会議員が福島第一原発を視察し、問題点をつぶさに見てきた。福山哲郎、増子輝彦、大島九州男参院議員らがタービン建屋の状況などを視察したのだが、二つのことに驚いていた。ひとつは事態の深刻さが何一つ、変わっちゃいないこと、二つ目は、それなのに、東電のいい加減

さだ。

「汚染水の問題が報道されてから、与野党初めての視察ですが、止める、冷やす、封じ込めるの事故収束3原則が破綻していることが明らかになった。すべてが後手後手、東電の隠蔽、改ざん体質は変わっていないと疑わざるを得ません。作業員の方は頑張っておられるが、1日に膨大な汚染水が溜まる。東芝製のアルプスでクリーンにするはずだったが、3ヶ月で壊れてしまった。凍土方式にも同じ疑問を持っています。今回のような大規模なスケールでの実績がないから、同じ失敗をする恐れがある。東伝任せではなく、世界中から知見を集める必要があります」(益子輝彦・参院議員)

 汚染水の海洋流出問題は事故当初から、言われてきたことだ。それなのに、東電は今年5月に初めてボーリング調査に着手。参院選が終わってから海への漏洩を認めた。これだけでも怪しいのに、出てきたのが凍土方式だ。政府も金を出す。抜本策に乗り出す。そんな印象の報道が続いたが、まったく違う。

「東電が汚染水の漏洩に気が付いていたのか、いないのか。これは一つの大きな検証課題だと思います。また、凍土方式がどういう経緯で出てきたのか。実は事故当初から、この話はあったんです」(福山哲郎・参院議員)


しかし、実現性に疑問符が付いて、実行には移されなかったのだ。

福山は初期(平成23年)のロードマップを取り出し、記者に見せた。そこにはハッキリ、「汚染水の工法の確認」「(遮水壁の)設計着手、構築」と書いてあった。2011年12月の時点で汚染水漏洩防止が検討されていたのに、東電は有効な手を打たずに、ここまで事態の悪化を招いた。


そのうえ、今になって再び、いったんはボツになった凍土作戦とは呆れてしまう。つまり、放射能汚染水がジャブジャブ海に流れているのになすすべなし。これが実情なのだが、安倍首相はというと、のんびりゴルフ休暇を楽しんでいる。

この無責任さは犯罪的と言うしかない。

  (取材協力・横田一)

のんびりゴルフ休暇とはなんと優雅なこと!

こちらは日々汗だくで本来なら国と東電が行うべきことをやっているのに!

 

私たちは、細々ながら、福島のひと・動物助けは続けていきたいと心がけています。

犬猫救済の輪さんや、モッチーさんのようにはできませんが、できることを継続していきます。

捕獲器をしかけたら、何匹か入り、保護できたのでした。

授乳中の母猫も入っていて、あのときは姿も見えぬ子猫らを生かすために、逃がしました。

 

あのときのお母さん、また産む頃だから、近く捕獲器をしかけねばなりません。

たっぷり入れます。

簡単にご報告します。

 

8月10日にnekonekoさんと入って給餌をしていたとき、1頭の白いわんちゃんが、誰もいない空き地に建てられた檻に入れられているのをみました。

3m四方の立派な檻ですが、3方をブロック塀で囲まれ、手前だけがフェンス。

床はコンクリート。

太陽がこの檻をまともに直撃し、火傷するほど熱くてブロック塀も床も触れません。

そんななかに、たった1匹で入れられて、いったいどうしたのだろうか?とても驚きました。

 

ハアハアと喘いで苦しがっています。

かなりの暑さです。

 

きちんと水も餌も置いてあります。清潔には保ってあり、フード入れには薬袋も入っていました。

だんだん痩せていくが、飼い主がどうしても手放そうとしないらしい、

愛護団体がみんなで心配しているが、結局だめだったらしい、

この犬は震災からずっと、ここに入れられたままなんだということをnekonekoさんから聞きました。

「日中はコンクリートと床が熱し、鉄板で3方を囲まれたのと同じ環境です。
この白いワンちゃんが1匹だけここに残されて暑さにあえいでいるのが憐れで心配です。

どうか人のいる目の届く場所に避難させてあげてください。熱中症をみんなで心配しています」

 

と8月10日に置き手紙をしてきました。

「1辺が3m四方の屋根付き犬舎に入れられています。

下はコンクリ。熱しています。

3方は1m以上のたかさのブロック塀。これも熱しています。

壁も床も、熱くて触れないくらいなのです。一方のみドア付フェンス。

このフェンスのドアは、ダイヤル式(3つのナンバーを合わせる)簡易キーにより施錠されています。

犬は、鉄板に挟まれたような暑さのなかで、ハアハアとあえいで苦しそうです。

熱中症手前ではないでしょうか。

水とエサはきれいなものが入っており、飼い主は世話に通ってきているとのこと。

小屋もすっきり片付けてあり、性格もよさそうなワンです。

でも熱いのです!

驚いてホースで水をかけましたが、ブロックも少々の水では冷えません。

通るたび体に水を何度もかけました。

犬も息苦しそうです。

言葉通りの灼熱地獄だなと思います。

朝の光をさえぎるものがなく、どうしていいか。

犬小屋が中にあるのでそこに入っているのでしょうか。

空き地なので所有者が不明。

県や市に連絡をしたいのですが明日の月曜までできません。

私の携帯番号を書き、置き手紙をしてきました。

でも連絡がありません。

今日も猛暑で、心配でなりません。

ヨシズを立てかけるか水をかけないと取り返しのつかないことになりそうで駆け付けたい気持ちです。」

という文面で仲間たちに声をかけ情報収集していました。

この犬は結局、3人の富岡動物ボランティアさんを通して、事情にお詳しいUKCさんにつながり、飼い主さんと連絡をとって頂けました。

 

3人の富岡通いのボランティアさんを通して、連日、飼い主さんとの交渉を試みていましたが、ご本人とはなかなか連絡がとれませんでした。

その結果、犬が衰弱して倒れているなどの状況を心配し、様子をみるため15日(木)に富岡に行きました。

すると、私が土曜日に「このままでは熱中症になる」など書いた貼り紙は、丸められて犬舎の上にあり、鍵はなく、自由に入れました。

犬小屋を覗いても犬はいません。

UKCJAPANの奥さんと連絡がとれ、確認したら、飼い主が11日に連れ出して、郡山の渡辺病院に入院させたそうです。肝臓が悪く、かなり衰弱していたもよう。 よかった、入院させてもらったんだ!とほっとしたのでした。

 

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今回はおかきさんといっしょでした。

10日(土)に行った給餌場所の水や猫餌の量をチェックしました。

たった5日しかたたないのに、水も汚れ、または蒸発し、餌箱もなぎ倒され、なくなっているなどの場所もありました。

 

夏場は、週に1回は入らなければもたないと感じます。

モンブランを捕獲した場所には結さんがポッスターを掲示して下さっていました。

 

(あれからモンブランはシェルターのアイドルとなりました!)

お世話になっている楢葉のM様宅にある、犬猫救済の輪さんの猫シェルター。
掃除がしやすいような工夫がいっぱい!

 

おかきさんが猫さんの相手をしています。

 

おかきさんは、シェルターで朝の犬散歩を担当くださっている女性。

富岡のわんこ2匹をご自宅で飼っていらっしゃいます。

 

だから富岡の動物たちへの思いは熱く、ボランティアさんもご存じです。

今回も、いっしょに行動して頂き、とても心強かったです。

この子は、地震のあった日に、数匹いっしょに津波に流されていたそうです。

飼い主さんは判明し、ときどきここに遊びに来られるみたい。

 

すてきな木陰のラブリー・シェルターで、ここにいる猫たちは皆しあわせです。

 

起点と終点にこちらを使わせて頂き感謝申し上げます。

 

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