福島の多頭飼育現場

6月6日に福島の多頭飼育現場に入りました。

 

レボリューションや投薬をするため、そして大掃除のためです。

 

心配していたワンコたちのほとんどに、うっすらと、毛がはえてきました。

 

つるっ禿げだった犬が、白と黒のツートンカラーに変わっていて、

 

「あら、こんな模様だったの?」

 

と驚くこともありました。

みなさんから皮膚を洗浄する銀の水や、ゴム手袋や、スポンジ、毛布など、いろんな支援を頂いて、あちらで使って参りました。

 

犬猫救済の輪さんから送られてきたレボリューション薬も、6月に使わせて頂きました。

 

皆様、ほんとうにありがとうございます。

 

犬たちは、部屋の片隅の押し入れにもぐってしまうので、皮膚の写真を撮影できませんでしたが、

 

だいたいの犬にはうっすら毛が生えていました。

 

背中に粘土を張りつけたような犬が、驚くほど改善していました。

 

薬がぴったり合ったのだと思われます。

 

ところがコタツをめくってみると中にはまだ禿げ上がった犬が3頭いました。

 

暗くて撮影ができませんでしたが、以前よりひどくなっているようです。

 

レボリューション(カイセン)も真菌の飲み薬もきかないのでは、どうすれば...。

 

フロントラインも抗生物質もだめ。

 

アレルギー? 途方に暮れています。

幸四郎、毛が少し生えて、皮膚が改善されていました。

 

切ない表情、そんな目で見ないで。。。

before

after

 

布をすべて捨てて、新しいものに交換しました。

 

皆様から、布やタオル、シーツを送って頂いたりお届け下さったりしたために、安心して取り替えることができました。

 

おばあさんの寝床にも、新しい毛布とシーツを用意できました。

 

家のいたるところに、ハイター・スプレーをしました。

 

床の新聞紙を取り替えて、新しいペットシーツを敷きました。

 

取り替えやすいように、ペットシーツとゴミ袋を取り出しやすいよう置きました。

 

今度は新聞紙を多めに用意しようかと思います。

今回も、たくさんのゴミをクリーンセンターに出しました。

 

軽トラックで4往復。

 

荷台の脇にベニヤを切った板をはさむと、たくさんのゴミが積めるのです。1.5トンは運んだでしょう。

 

毎回ですが、こちらでのボランティア作業は、なかなかの重労働です。

 

ゴミを袋に詰めるのも、道路におろすのも、トラックに持ち上げるのも。

 

1月前にまとめて、軽トラックで運べたのは全体のゴミの半分の量でしかありませんでした。

 

残りは庭に積み上げてブルーシートをかけていたのですが、季節のため、1月たてば

 

中身は発酵して液状となり、また重みも増していました。

 

作業していたら、ゴミ袋の中で黒々とした何かが、弾力のある動きで暴れています。

 

「ぎゃー! ねずみだ!」 と、何度悲鳴をあげたことか。。。 びっくりして恐かったのは、あちらさんの方でしょう。

 

炎天下、ふらふらになって、犬に吠えられながら、よろめきつつもゴミを引きずって働く女5人。

 

なにせ、犬たちの皮膚を治すには、環境を変えることから始めないと!

 

黙々とカラダを動かす私たちでした。

 

クリーンセンターが開いているうちが勝負!

 

何往復できるか?今やらないと、来月になっちゃうよ~!

 

もっと厳しい暑さが始まり、そうなればゴミ山はアウトだよ!いっそげ~!

 

 やがて、夕方には、庭に積み上げてあったゴミの袋がすべてなくなったのです。

 

ゴミがゼロに!

 

あ~!なんというすっきり感!

 

35年分のゴミだそうです。それが、きれになって、庭の土が見えたのです!

 

あ~!もう何というさわやかさ!

 

夕方になってクリーンセンターが閉まる頃、やっと犬の投薬と家の中の掃除にかかれます。

 

こうした袋の中にネズミがうごめいていました。

ネズミの死骸も家の中、庭先、至る所に転がっています。

今回は、NPO法人キドックスのIさんも参加して下さいました。

 

また、二本松のSさん、Kさんも、ゴミの移動を手伝って下さいました。

 

暑くても重くても臭くても、嫌な顔をせずに黙々と犬のためを思って働く女性たちです。

 

 

 

 

坂道にダンボールを敷いて、ゴミをすべりおとす。

 

これは、敬子ねえさんの発案。

どんどんゴミを道ばたに積んでいく。

 

軽トラが帰ってくるのが待ち遠しい。

 

Kさん大活躍!
Kさん大活躍!

ゴミがゼロになった庭。

 

花を置こうか、とおばあさんの気持にも余裕が出てきたみたい。

何もなくなった庭先を軽やかに駆けるちゃこ。

このちゃこは、ボス的な存在です。

ほかの犬はみんなちゃこに一目置くのに、どうしても従わないで

反抗する幸四郎を目の敵にして襲うのです。

 

ちゃこから身を守るために、幸四郎はニンゲンの近くをうろつきます。

そうはいっても、幸四郎も、私たちに触らせてはくれません。

おばあさんにしか触らせない。

 

 

おばあさんがクリーンセンターに出かけてしまい一時的に留守だったとき、

私たちの目の前でちゃこと幸四郎が2匹がとっくみあいをするシーンがありました。

 

 

とっさに、漬け物の容器を2匹に投げつけてとめましたが、

そうでなければ殺されていたのではないかと思うくらいの

激しいケンカで、ちゃこは幸四郎の首を狙ったのです。

幸四郎は血だらけになりました。

 

 

この多頭飼育現場では、これまでにも噛み殺されてしまった犬がいます。

 

幸四郎の安心していられる居場所を作るため、庭の外のスペースの、別の柵のなかに、

私たちは幸四郎の寝床になる犬小屋を片付けて毛布を敷きました。

 

おばあさんに、幸四郎をそちらに入れるように頼みました。

 

二本松からのボランティアさんも一生懸命説得してくれました。

 

が、おばあさんはとりあいません。

 

「わかったよ、でもあんたたちが帰ったら興奮が収まって、私だけのときならいじめたりしないの。

私が出かけるときには、柵のなかに幸四郎、それから仲良しの犬を入れるから、心配しなさんな」

 

でも、ほんとうに入れているか、帰ってからもずっと心配でたまりません。

 

近ければ、ちょこっと見に行ってこれるのですが。

庭の外のスペース。この犬小屋を掃除して、幸四郎のスペースをつくりました。

幸四郎。元気もない。

 

家のなかの掃除にはここまでという際限がありません。

 

やればやるほど、きれいになります。

 

でも、テーブルの上を占領している小物や衣類の片付けには、手を出すことができません。

 

おばあさんの大事なものだから、手を出せないのです。

 

 

 

だから、床掃除とゴミ出しがメインになります。

 

 

before

after

 

シャワーキャップをかぶり、完全防備で活動しても、体中に臭いがしみついてしまいます。

 

最寄りの温泉が閉まる前にすべりこみ、脱いだ服は処分して、

一風呂浴びて、着替えてから茨城に戻ります。

 

 

温泉では、おっとりした白猫さんがお出迎え。

 

 

福島でやることは無限にあるのですから、もっと頻繁に来て働きたいです。

 

南相馬も富岡も気になっています。

限られた時間とお金で、シェルター運営をしつつ、被災地支援も大事にしていかねばなりません。

 

次回は7月4日に入ります。

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