1月3日の朝、コビちゃんが亡くなりました。
こたつの中で、(双葉町前田の)ミミちゃんに寄り添われて、息をひきとっていたそうです。
コビちゃんが痛みから解放されてやっと楽になれたことにほっとしながらも、涙がとまりませんでした。
すぐに飼い主さんにご連絡しました。
お嬢さんが、お正月に、南相馬にコビちゃんが帰ってきている夢をみたそうです。
心はもうすでに故郷の家族のもとへ帰っていたのかもしれません。
お骨にして、暖かくなったら南相馬に戻す打ち合わせをしました。
飼い主さんは12月20日にコビちゃんにはるばる会いに来てくださいました。
そのとき、看取りをお願いします、とおっしゃったお母さんの涙を忘れられません。
すっかり覚悟をされていらっしゃいました。
でも私たちは、お別れはまだ先だと思っていました。
まん吉さんが、元旦に来てくださって、
「トイレにあがれないほど体力が落ちているから、長くないかもね」とおっしゃって、
トイレのフ-ドをはずしたばかりでした。
こんなに早く、あっけなく逝ってしまった。
あおともさんはさつきの捜索で千葉へ、おかめは犬のかばちゃんの里親様お届けで長野県へ、
よりによって留守にしていた3日、出先で訃報を聞きました。
なぜ、この日を選んだのか、コビちゃん???
なんでさよならさせてくれなかったの??????????
年を越せたなんて、コビちゃんは偉い!
コビちゃんは亡くなる前夜にも食べていました!
最期までりんとして、クールで、強いオス猫でした。
ああ、惚れ惚れしちゃうよ。
禿げても、
長いよだれを垂らしても、
この世を去ってからも、
コビちゃんの男っぽさに、クラリきちゃうよ。
犬猫執事さんからやさしいお花が届きました。
コビちゃんと、それから少し前に亡くなった、地域猫の茶白君のためにと。
ありがとうございます。
みんなから愛された猫でした。
安田文具店で保護されたから、ずっと安田君と呼んでいました。
そのあと、飼い主さんがわかってから、本名のコビちゃん、という名前が戻りました。
地域のボス猫だった、強いコビ。
食卓では、おじいちゃんの胡坐のなかにすっぽりと収まって、立派な家族の一員だった、コビ。
なんでも分かっていたみたいなコビ。
幸せだった家族が、原発事故のあと、突然離散しなければならなかった。
うつくしい故郷を追われ。
コビは取り残された。
原発がなければ、コビちゃんはゆったりと南相馬の海山に囲まれて、もっと穏やかな毎日を暮らしていたろうな。
コビちゃん、みんなのいのちを見守る夜空の星になれ!
お疲れ様、コビちゃん!
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